こんにちは。外部執筆スタッフの赤松るみです。
今回は血糖値を安定させる食事のポイントについてお伝えいたします。
血糖値が高い方は、とにかく主食を減らせばいいと考えて、極端にご飯を減らす人がおられますが、そのような食べ方はお勧めできません。
血糖測定器のFreestyleリブレを使って測った血糖値の変動も交えながら、どのような食べ方が血糖値の安定に大切なのかをご説明いたします。
なお、freestyleリブレで計測できるのは正確に言うと血糖値ではなく、間質液中のグルコース値ですが、血糖値との相関関係が高いのでこの記事では血糖値として紹介させて頂きます。
1.食事を抜かない
欠食は血糖値を不安定にする大きな要因のひとつです。
食事をとらないと血糖値は上がりませんが、糖質不足により血糖値が下がりすぎてしまいます。
すると低血糖になるのを防ぐため、体は血糖値を上げるホルモンを分泌して血糖値を一定以上の高さに保とうとします。
その結果、次の食事で糖質を摂った時に反動で高血糖になってしまうのです。
高血糖になると、インスリンが過剰に分泌され、血糖値が急降下する血糖値スパイクが起こりやすくなります。
血糖値スパイクは血管を傷つけ、肥満を招き、健診結果を悪化させてしまうので注意が必要です。
以下のグラフは私が朝食を抜いた日と食べた日に、昼食後どれぐらい血糖値が上昇したのかを比較したものです。
横軸は昼食を食べ始めてからの時間、縦軸は上昇した血糖値を表しています。
朝食を食べた日に比べて、朝食を抜いた日の方が、血糖値の上昇度合いが高いことがわかります。
また、以下のグラフは朝食だけではなく、昼食も抜いて１日１食にした時の血糖値のグラフです。
血糖値が食前の112㎎/dlから食後には190㎎/dlと急上昇して血糖値スパイクを起こしているのがよくわかります。
さらにこのような食事をした後は、翌日の血糖値も変動が激しく、不安定な状態が続きました。
食事を抜くと摂取カロリーが減って痩せると考えている人もいますが、実際は血管への負担が大きく、インスリンの過剰分泌により脂肪が合成されやすくなるので注意が必要です。
食事は１日３回に分けて摂るようお勧めしましょう。
2.食事から主食を抜かない
食事は抜かないけれど、主食を食べない、という人はよくおられます。
特に夕食時に抜く人が多く、飲酒される方はさらに割合が高いです。
ただし、食事から主食を抜くと、やはり血糖値は不安定になります。
以下は夕食で主食を食べた時と抜いた時で、翌朝の血糖値を比較したものです。
横軸は朝食を食べ始めてからの時間、縦軸は血糖値を表しています。
夕食で主食を抜いた日は、朝食後の血糖上昇度合いが高く、その後の血糖値も不安定になっていますね。
「夕食でご飯を抜くと痩せる」という認識を持っている人が多いですが、欠食と同様にお勧めできません。
また、夕食時の主食抜きは睡眠中の血糖値も不安定になりやすいため、睡眠の質が下がることも懸念されます。
血糖値を安定させるためには、主食を抜かずに３食に分けて、適量を食べるようお勧めしましょう。
ただし、夕食が遅い人については、夕方に分食したり、夕食時の主食量を控えめにするといった食べ方が血糖値の安定に繋がります。
食事時間を確認の上、主食をバランスよく食べるよう食事をとるよう提案してみて下さいね。
今回ご紹介した血糖値の測定結果について、さらに詳しくは動画でもご紹介しています。よろしければご覧ください。
【朝ご飯を抜くと血糖値が上がる？】実験結果公開！
【夜のご飯抜き血糖値比較】
赤松るみ
管理栄養士／健康食育シニアマスター／食育ライター
36歳まで不健康な会社員として過ごした結果、心と身体に不調を感じて退職。人と自分自身を健康にしようと、36歳で栄養専門学校に入学。41歳で管理栄養士免許を取得し、現在は年間500名以上のメタボリックシンドロームの方に食事指導を実施している。3食しっかり食べて、体型と健康を維持する食事法を、毎日のInstagram投稿、YouTube、ブログなどで発信中。食育セミナーやライターとしても活動している
赤松るみのSNS一覧
「いいね」「フォロー」大歓迎です↓
◆YouTubeチャンネル「人生を変える食事の学校」
https://www.youtube.com/channel/UCC8_YsXXiNUo0vKhCe-dZag
◆Instagram（2020.6～食事情報を毎日投稿）
https://www.instagram.com/rumisugi/
◆Twitter https://twitter.com/surumi0709
◆公式サイト https://akamatsu-rumi.com/
◆公式ブログ https://eiyoshi.net/