こんにちは、DietitianJob(ダイエティシャンジョブ)運営会社(株式会社東洋システムサイエンス)福岡人材事業部の小幡です。
栄養士,管理栄養士の就業先は多岐に渡りますが、就業先の特徴,事業形態,対象者の違い等について、皆さんのお解かりになりますか?
病院,クリニック,特養,老健の違い、など・・・。
先日、私も理解が不十分だった栄養士が活躍する職場に伺う機会があり、今回は知識の整理も兼ね、そのお話をさせて頂きます。
面接される栄養士の方と私が伺ったのは「障がい者就労支援施設」です。
そこでは調理師,栄養士,管理栄養士の方いずれかを正職員にて、募集されておりました。
そして、この施設は「就労継続支援A型事業」でした。
過去、就労継続支援A型事業の障がい者就労支援センターが運営する飲食店でランチを食べたことがありますが、しっかりと「どんな施設か?」をお話出来る自信が無いことに、今回改めて気づきました。
障害者総合支援法における就労系障害福祉サービスは、3つあります。
- 就労移行支援事
- 就労継続支援A型事業
- 就労継続支援B型事業
1~3いずれも、就労の機会の提供及び生産活動の機会の提供,その他の就労に必要な知識及び能力の向上のために必要な訓練等の支援を行う事業所です。
しかし、当然ながら、支援事業内容,対象となる方が違います。
1は、就労を希望される65歳未満の障害者の方であり、 通常の事業所(企業等)に雇用されることが可能と見込まれる方が対象です。
2は、通常の事業所(企業等)に雇用されることは困難であるが、雇用契約に基づく就労が可能である方が対象です。
一方、3は、通常の事業所(企業等)に雇用されることが困難であり、 かつ、雇用契約に基づく就労が困難である方が対象です.
通所して、授産的な活動を行い、工賃をもらいながら、A型,一般就労への移行を目指します。
2と3の違いは「雇用契約に基づくか否か」の部分ですが、2の場合、雇用契約の締結等による就労のため、各都道府県の最低賃金以上は給与として頂くことが可能です。
つまり、就労継続支援A型事業が運営する飲食店,サービス業は、人件費を賄うだけの売り上げ(利益)を確保することも必須になってきます。
私が先日お伺いした「障がい者就労支援施設(就労継続支援A型事業)」では、
店内でのランチ提供の他、配達お弁当,ケーキ販売(店内以外の道の駅でも販売中),手作りバック・アクセサリーの店内販売も行っておられました。
また、当事業所の業務だけでは、売り上げ(利益)確保が難しいため、工場での業務,内職などの他業務も請け負っておられました。
施設のご担当者の方も、売り上げ(利益)確保の追求に関し、日々苦慮されているお話も色々あり・・・。
そのため、今回の採用したい人材についても、調理師,栄養士,管理栄養士の資格と共に求められるスキルは、「一人調理でも業務を完結出来る方」プラス、「集客,売り上げアップに繋がる策を練り、実践出来る方」でした。
病院,福祉施設などにお勤め中の調理師,栄養士,管理栄養士さん達も、食材費,人件費,売り上げ(利益)など、経営数字も考える立場だと思いますが、今回の障がい者就労支援施設では、さらに、この点を重視されていました。
調理師,栄養士,管理栄養士も専門職のスキル以外に、経営,マーケティング,営業の視点も持ち、業務遂行出来る人材が益々求められる!と感じた一件でした。