(上記写真は、本文とは関係ありません。ちなに写真は台湾の”国立故宮博物館”です)
いつもDietitian Jobブログをご愛読いただき、ありがとうございます。
Dietitian Job運営会社である株式会社東洋システムサイエンスは、台湾との経済交流の一環として台湾貿易センター国際企業人材育成センター(ITI)からのインターンシップ生、林(りん)さんを受け入れ、弊社で3週間研修を行いました。台湾の食文化や、研修中体験した事を特別版として6回に渡って紹介させて頂きます。
第5回は、府中市立学校給食センターの訪問記です。
栄養士とも、日本人とも異なった視点から見た日本をお楽しみ頂ければと思います。
こんにちは。私は、台湾国際企業人材育成センター(以下:ITI)からの研修生、林(りん)です。
現在勉強しているITIは、2年間で外国語や経営を学ぶ人材育成機関です。私は日本語を専攻しており、今回は日系企業でのビジネスを体験するために、研修しに参りました。ITIで学んだことを実際に日本の職場で生かして、日本人の仕事ぶり・ビジネスの習慣・文化などの違いを学びました。
2月13日に全国最大規模の府中市立学校給食センターを見学して参りました。
府中市立学校給食センターは2017年9月1日に開設され、市内小中学校33カ所の給食を支えています。1日に作れる給食の食数は22,000食となります。
廊下に入ると、すごくいい匂いがしていました。
1階に小中学校調理室があり、私たちは2階の見学通路から栄養士さんの説明を受けながら見学をしました。調理作業ごとに部屋が分かれていますが、それぞれの部屋は窓を通して見ることができます。
2階の窓から見ると、調理師さんは急いで釜に入れている食材を混ぜたり、できたての料理を配缶したりしていました。
安全衛生のため、調理員さんは、作業内容別にエプロン(前掛け)を色分けしていますが、さらに栄養士さんはピンク色の作業着(白衣)を着ています
エプロン(前掛け)だけではなく作業区域によって調理室の床の色も分けています。安全で安心な給食を提供するために府中市立学校給食センターは細かいところまで工夫しています。
↑ 4色ナイロン前掛け、右手前クリーム色が綿ポリエステル前掛け
↑ 左側3色 ナイロン前掛け、クリーム色の綿ポリエステル前掛け、右側は綿前掛け
手作りの給食を大切にし、大量調理をスムーズに行うための処理方法も見させて頂きました。
下処理室には自動皮むき機や野菜の洗浄シンクなどの施設が並んでいて処理後の食材が次々に運ばれて行きます。まるで最先端の生産ラインのようです。
↑ 泥落とし室
↑ 野菜洗浄用シンク
エアシャワーの体験もできます。
手を洗った後、細かなほこりやごみなども取り除くために強い風のエアシャワー室を通って、衛生管理の徹底を行います。また、私が一番びっくりしたのはどの調理室の床も足で踏まれたことがないように見えるほどきれいです。ドライシステムによって床に水を流さずに乾いた状態を維持しているからだそうです。
↑ エアーシャワー体験室
3階にアレルギー専用調理室があります。アレルギー対応食を調理して、個人専用の容器で対象の児童生徒へ提供しています。アレルギー給食は現在5つのアレルゲン(卵・乳・ナッツ・フルーツ・甲殻類)に対応しています。対応している5種類以外のアレルゲンが給食で提供される場合、アレルギー児童はお弁当を自宅から持参するそうです。
今まで日本の学校給食に対するイメージはテレビ番組で見たものだけでしたが、今日は試食もさせて頂きました
【中学生用献立】
- ツナピラフ
- 鶏肉の照焼き
- 豆入り野菜スープ
- ハムとキャベツのソテー
- 牛乳
グリーンのトレイに明るい柄がついた強化磁器で、料理の見た目も匂いも食欲をそそっていました。量もちょうどよかったです。
今日、久しぶりに学校給食を食べ、学校給食は、献立を考える人、野菜を作る人、給食を作る人と給食を運ぶ人皆が力を出して合わせて作り上げていくことにすごく感動しました。毎日このような給食が食べられたら、それはどんなに幸せなことかと感じました。
【参考】
府中市立学校給食センター