保健センターで働く管理栄養士の仕事内容とは?

こんにちは。外部執筆スタッフの管理栄養士の広田千尋です。

市町村に設置されている保健センターは、赤ちゃんから大人まで、幅広い年代の地域住民を対象に、さまざまな保健サービスが提供されています。

管理栄養士が配置されていることが多く、管理栄養士の働き先のひとつです。

筆者である私は嘱託職員(臨時職員)として3年間、保健センターで働いていました。

この経験をもとに、保健センターで働く管理栄養士の仕事内容について解説します。

保健センターで働く管理栄養士の仕事内容

保健センターでの仕事内容はどのようなものがあるのでしょうか。実際にしていた仕事も含めてご紹介します。

特定保健指導


特定保健指導は、40~74歳が対象の特定健診の受診者のうち、生活習慣病発症リスクが高い方に行われています。

食事や運動など、生活習慣改善のためのサポートをするのが保健センターの管理栄養士の役割です。

私の場合、対象者へアポイントを取り、保健センターに来所してもらう、または自宅などへ訪問して面談をしていました。

その後は電話や手紙などで継続的にサポートを行います。

仕事をしている人、していない人(主婦や退職者)など、人によってアプローチの仕方もさまざまです。

適切なサポートができるよう、当時は研修会や講座を受講し、知識を磨いていました。

妊婦や乳幼児の栄養相談


保健センターでは、妊婦や乳幼児に向けた栄養相談が実施されています。

妊婦向けでは、個人の栄養相談、また教室を開催し食事に関する講話を担当していました。

また乳幼児向けでは、乳幼児健診(4ヶ月健診や1歳半健診など)の際の食事に関する相談を管理栄養士が担当していました。

子どもの食の悩みは多く、悩んでいる保護者へ寄り添ったサポートが望まれます。

ほかに、離乳食教室や親子料理教室などを開催し、実際に調理してもらう体験もしていました。

地域住民向け健康教室

地域住民の健康づくりを目的などとして、健康教室を行っている保健センターもあります。

生活習慣病(糖尿病や高血圧など)予防のほかにも、骨粗しょう症予防や寝たきり予防のテーマなど、さまざまなテーマで教室を開催していました。

管理栄養士は食事や栄養に関する部分を担当し、講話や資料作りなどを行います。

地域住民向けですので、和気あいあいとした雰囲気で行われることが多く、緊張せずに進められていました。

人前に立って話すのが苦手な方でも、無理なく取り組みやすいかと思います。

働いてみて良かった点・悪かった点


働いてみて良かった点は、さまざまなライフステージの方の健康づくりに関われたところです。

赤ちゃんから高齢者まで関わることができ、実践的な知識を身に付けることができました。

そして保健センターは、土日祝日は閉館していることが多いため、休日が固定されるのも働きやすいと感じた点でした。

悪かった点は、良かった点の裏返しになりますが、幅広い年代の知識が必要なところです。

妊婦、離乳食、幼児食の知識から、生活習慣病などさまざまな知識を必要とされるため、自主的な勉強は欠かせません。

働きはじめは参考書を買ったり研修会に参加したりと、足りない知識を補うことに必死でした。

私のように経験が少なく就職する方は、働き始めは少し苦労するかもしれません。

保健センターで働くには?


保健センターでは、正職員(公務員)での募集と、臨時職員(または嘱託職員)での募集と大きく2通りあります。

正職員になるためには公務員試験の受験が必要です。

毎年採用があるわけではないため、こまめに募集がないかチェックしておきましょう。

臨時職員は一般的な就職活動と同じように、面接や採用試験などを受けて就職します。

年末~2月頃にかけてハローワークに募集が出ているのを多く見かけます。こちらも欠かさずチェックしておくと良いでしょう。

保健センターはやりがいのある仕事のひとつ

保健センターは仕事の幅が広く、やりがいのある働き先のひとつです。休日も固定されていることが多いため、働きやすさも魅力でしょう。こちらの記事が働く先を探す際の参考になりましたらうれしいです。