こんにちは、Dietitian Job(ダイエティシャンジョブ)運営会社(株式会社東洋システムサイエンス)大阪人材事業部 榎原です。
新型コロナウィルス感染症が最初に確認されてから半年が経ちました。
先日から新規感染者やクラスター発生の報道があり、再び脅威が迫ってきている感覚を覚えるこの頃です。
新型コロナ感染症後の生活 アフターコロナで、「ウィルスとの共存」や「新しい生活様式」 といった考え方・変化が生まれてきていますが、私は今回のことで、情報の選択力を見直す機会になっているのではないかと感じています。
そこで今回は 情報の選択と発信 といった内容でブログをお送りしたいと思います。
■情報の選択
新型コロナ感染症の状況下で多くの情報が飛び交いました。
・新型コロナウイルスは熱に弱く、お湯を飲むと予防に効果がある
・トイレットペーパーが手に入りにくくなる・・・
・次亜塩素酸がコロナに効果がある・・・
・パルスオキシメーターを使ってコロナ感染の有無がわかる・・・
・新型コロナ予防にビタミンDが効果があるらしい・・・
など、誤った情報や実証の不十分な情報に翻弄されました。
これらの情報は、悪意のあるデマであったり、ふとしたメディアでの著名人の発言から生じたものだったり、拡大解釈された情報、推測から出た誤った情報だったり…
いろいろなところで生まれ知らぬ間に拡散され混乱を招きました。
では、誤った情報を見極めるにはどうしたらいいのでしょうか。
①根拠を探る
②発信源(者)を確認する
③偏った情報ではないか
がポイントだと思います。
情報源がどこから得られたものなのか、正しく調査されたものなのか、偏った情報ではないかなどを疑ってみることが必要です。
また発信者には何か目的があって情報を発信している可能性があるという事を念頭に置いておくべきだと思います。
最近は、「ファクトチェック」という言説・情報の真偽を検証している団体もあるようで情報の信憑性を確認することもできます。
とくに新型コロナ情報をまとめてくれていたりします。
情報に振り回されないようにしたいですね。
■情報を発信する側として
先日、食事摂取基準策定にかかわっておられる東京大学の有名な先生が栄養健康情報の読み解き方という内容で話されている勉強会動画を視聴しました。
執筆業をされている方向けの内容で、発信者として研究論文の情報を発信する際は、『その研究の方法や結果原因、また研究の結語で研究者が伝えたいことまでをしっかり理解し判断しなければならず、その力を培っていきましょう。』と言う内容でした。
見た研究結果をそのまま発信してしまうと誤った情報として伝わることになりかねないのでとても注意が必要、と感じられるお話でした。
最近はWebマガジンやニュースアプリなどで手軽に様々な情報を得ることができますが、そういった記事を書かれる方はそういった情報の選択力が求められるという風に感じました。
そしてそれを受け取る私たちも、それを理解し受け取らなくてはならないのだとも感じました。
また、自分が発信する側になることもあります。
とくに管理栄養士・栄養士の方々の中でも、執筆活動をしている方や指導業務・相談業務等をしている方、講座での講話をしている方などは当然発信者になります。
もしくは、仕事でなくても相手から栄養士という認識の元、個人的な相談があったりした際の発する情報も一つの情報になります。
やはり、仕入れた情報を見極めて発信していかないといけないなと感じます。
■栄養士・管理栄養士として
情報の誤った使い方という点で、管理栄養士として多くぶつかるのは、 相談・指導の場面で相手・対象者様のおっしゃる「これがいいって聞いたので食べるようにしている」という言葉でしょうか。
「いいですね~ちなみにそれは何に良いって言っていました?」と聞いてみると、「覚えていないけど良いって言っていた」とおっしゃる方が多くいらっしゃいます。
仕入れた情報が正しくても、その人にとっての必要性が判断できていないと、あまり意味がありません。
時にはその行動が、逆に悪影響を及ぼす内容であることも少なくありません。
その情報が正しいのかどうか、またその人にとって実践すべきことなのかを見極めて提案することも管理栄養士では必要だなと感じます。
やはり、基本は学会が提唱する内容やガイドライン等で推奨されることに則ってお話しするべきですが、それ以外のところから得た場合は論文や記事の情報を読みとく力が必要で、以前のブログにもありましたが、日々の勉強や情報収集は大切だなと前述の勉強会動画の視聴を通して私も改めて感じました。
管理栄養士・栄養士としてはもちろん、私生活の中でも、正しく情報を選択する力、実践する力そして発信する力が必要な時代が来ているなと感じたというお話でした。
参考: