こんにちは。外部執筆スタッフの管理栄養士 長谷川晴美です。
前回は、フリーランスになるか迷われている方に向けて、私の経験をもとにお話しさせていただきました。
今回は、フリーランスになると決めてから退職までの道のりをお伝えしていきます。
まだ迷われている方にも、決心された方にもお役に立てればと存じます。
退職準備
フリーランスになろうと一大決心をし、長年お世話になった職場の老人ホームには退職したい旨を伝え、至急、後任の求人募集をしてもらうようお願いしました。
立地が山の中で交通の便も悪く、一人栄養士というポジションのためか、応募自体がなかなかなく、後任が決まったのは数か月後でした。
そこから引き継ぎをし、「この子なら大丈夫!」
と確信してから退職日を決め、退職願を提出するという流れとなり、
「立つ鳥跡を濁さず」の精神でのぞみ、結局、本業プラス副業生活は一年以上になりました。
副業しながら最終準備
転職の移行期間中、栄養指導の腕を磨きたいと考えていた私は、東洋システムサイエンスから紹介の調剤薬局での「試食会&栄養相談」に加え、特定保健指導業務をプラスしました。
掛け持ちで仕事ははじめたものの、とにかく、アナログ派の私!
業務の他にやることがたくさんありました!
長年、車通勤だったため、公共交通機関の調べ方、乗り方、ルート検索の仕方から勉強です。
業務委託されている会社のシステムにも四苦八苦!
「リスケ」など、カタカナ略語も???でした~。
英会話ができなさすぎて泣いた過去もありますが、とにかく
「慣れれば大丈夫!栄養士復帰の時にはパソコンの電源の入れ方もわからなかったけれど、できるようになったじゃない!」
と自分を励ました。
グーグル先生にお世話になることもありましたが、末っ子気質からか、人にものを尋ねることに抵抗はなく、気兼ねなく聞くと、皆様ご親切に教えてくれました。
いい会社、いい人達で良かったなあと感じながら、会社選びは鼻が利くなあと自画自賛!
と、順風満帆の感を出していますが…
失敗は?
もちろん あります!
自分で自分の頭を壁に打ち付けたいほどの失敗・・・
人様の時間を大切にしている私にとっては、あってはならないこと!
記憶力が良いという自負もなくなる出来事でした。
特定保健指導の訪問型(自分で対象者に電話をして日時と場所を約束)でのことです。
同じ市内で、午前と午後で対面の初回面談があり、場所移動は徒歩25分でした。
早めに午後からの場所に向かっている途中で電話が入りました。
私が来ないと対象者から契約会社に連絡が入ったのです。
その電話で手帳を確認して、時間を覚え間違えていることに気づきました。
走りながら、「なんで間違えた?間の時間をつぶしているときになぜ手帳を見なかった?
なぜ2時が3時に記憶が変わる?迷惑かけたなあ なんて謝ろう・・・あ~夢であってほしい・・・」
こんな思いがぐるぐると駆け巡り、
もちろん、夢にはならず・・・
謝り!走る!もうそれしかすべはなく・・・泣きそうでした。
携帯電話を持っていない対象者で、約束時は対象者の自宅電話にかけてやり取りしていました。
私の携帯電話の番号を伝えていなかったこと、間違えた時間が後ろ倒しだったことなどが重なり、まぁ!大ごとでした。
対象者には深くお詫びし、再度待ち合わせ場所に来ていただき、その日に面談は実施できました。
苦情にならなかったため、事なきを終えましたが、契約会社や対象者に、手間も時間もとらせご迷惑をおかけしたこと、自分の記憶違いと確認を怠ったことなど後悔の渦で、心が折れそうでした。
フリーランスは信用第一!
再度このような失敗をしたら一生仕事がこないであろう・・・
と肝に銘じ、「今は3つも仕事を持っているから仕方がない」という考えは一瞬のなぐさめ、『言い訳を考えている暇も落ち込んでいる暇もない、時間の無駄』と一喝!
再発防止策を考え実践あるのみと、気持ちを入れ替えました。
再発防止策
なぜ起きたのか
・翌日の予定と記憶が混ざってしまった。
・当日に当日の予定を見なかった。
・手帳が見づらかった。
どのようにしたら防げるか
・スケジュール管理の徹底
1.手帳の書き方の改善⇒見やすい字で書く。見やすくなるよう内容を分ける
2.確認のタイミングを決め習慣にする⇒前日、当日の朝、向かっている時に確認
・対象者とはお互いの携帯電話の番号を交換しておく
以上のように決め、実践していきました。
その間も、機会があれば他の方のスケジュール管理の仕方をインタビューして参考にしていきました。
その後は、同じ失敗はしていないです。
一つの失敗が死活問題となることを感じ取った出来事でした。
迷いと気づき
さて、退職に近づくと、寂しさと不安と期待がありました。
そこを狙うかのように、病院や薬局から「就職しないか」のお声がかかり、即お断り!
というわけでもなく・・・
心が決まっていたはずが、なぜか悩んでいる自分がいました。
相談するつもりではなく、なんとなくその話を娘にすると、娘から、
「何がしたいの?なんでやめるの?今の仕事と病院と薬局と何が違うの?」と問われ、目が覚めました。
「おーいけない!安定した収入の誘惑にひきずられるところであった!」
このように心揺れてしまったこともありましたが、退職前に、本業にしてもいいと思えるやりがいある仕事に出会え、有休を使いながら副業を増やして慣らしていきました。
その間に、個人の名刺作成、屋号決め、ホームページのたたき台作成、起業の届け出の仕方、帳簿についての下調べもすすめていきました。
そして、晴れて退職日をむかえ、
あ~やりきった!自分をほめよう!今までお世話になった方々に感謝しよう!
という気持ちでいっぱいでいた。
今もここまでの経験は糧になっています。
次回は、退職から起業日までの過ごし方や、起業後、コロナの影響等をお伝えします。