こんにちは。執筆スタッフ 管理栄養士の神宮です。
桃の節句も過ぎ、日に日に春らしくなってきましたね。
今年は記録的な暖冬と言われていましたが、やはり春の花々が咲き始めると暖かくなったなと感じます。
みなさまいかがお過ごしでしょうか。
この時期、旬まっただ中といえば「イチゴ」を思い浮かべます。
私はイチゴ狩りが大好きで、この季節になるといろいろな農園に足を運ぶことを楽しみにしています。
ひとことにイチゴと言っても、各地それぞれ、その品種の多さに驚かされます。
今回はそんな「イチゴ」に注目したいと思います。
イチゴの種類
イチゴは北海道から沖縄まで全国各地で栽培されており、その品種は300種と言われています。
世界中で愛されているイチゴですが、全世界の品種の半分は日本のものであり、現在も品種改良が重ねられ、各地で新品種が誕生しています。
地方各地のイチゴ狩りに出掛けると、一般的な店舗では見かけない品種に出会えることがあります。
この新しい出会いが楽しみの一つでもあります。食べ比べができるのも醍醐味の一つですね!
さて、皆さま何種類くらいの品種をご存じでしょうか。
最も有名な品種のひとつは「あまおう」(福岡県)ですね。
赤く、丸く、大きく、甘いことが名前の由来のようです。
大きいものは1粒40g以上もあるそうです。
まさにイチゴの王様のような存在ですね。
そんな王様より大粒で存在感が抜群なのは「美人姫」(岐阜県)です。
1粒100gを超える超大玉もあるそうで、光沢のある艶が高級感を生み出します。
また、最近はイチゴの高級ブランド化が加速しているように感じます。
高級イチゴの代表格と言えば「白イチゴ」ではないでしょうか。
数年前に初めて見たときには、今までにない高級感に圧倒されました。
「初恋の香り」「パールホワイト」「淡雪」など現在10種類ほどの品種があるようです。
価格はどれも赤いイチゴの2倍以上、1粒1000円といったものも見受けられます。
私も何度か口にした機会がありますが、「赤いイチゴ=甘い」というイメージを覆す、芳醇な香りと豊かな味わいに感動しました。
イチゴの旬は?
そんなイチゴですが、一番美味しいと言われる旬は2月から3月です。
ただ、前述のように日本では積極的に品種改良が進んでいることからも分かるように、イチゴの需要は高く、収穫時期としては12月から6月頃まで生産が可能となっております。
ですが、6月以降は生産量が落ち込む端境期です。
この真夏の時期は、形の乱れや黒変などが発生しやすく、安定生産できないことが要因なのです。
でも、「この時期にイチゴがあれば。。。」と思ったことはありませんか。
夏生まれの子どもを持つお母さんからは、“手作りケーキが鮮やかに仕上がらない”という声をよく聞きます。
私も夏生まれの友人に贈るケーキにスイカを用いたことがありますが、味はイマイチ。。やはりイチゴが恋しくなりました。
ところが、東北地方の冷涼な気候を生かし、これらの問題をクリアした品種が昨秋に発表されました。
「そよかの」と言い、初夏のそよ風が吹き渡る野で収穫できるイチゴをイメージして命名されたそうです。
この夏に市場に並ぶのでしょうか。楽しみですね。
イチゴをお料理に
さて、このように私たちの身近な存在であるイチゴですが、料理に使用されることはありますでしょうか。
イチゴはソースにすると鮮やかさが際立ち、風味、味わい、見た目と料理を引き立ててくれます。
例えば、イチゴをピューレにし、オリーブオイルと塩こしょうを合わせたソースは、鯛のカルパッチョと合わせると豪華な春の前菜になります。
また、イチゴの酸味はバルサミコ酢との相性抜群。
1パックのイチゴにスプーン1杯の砂糖とバルサミコ酢を合わせて煮詰めると香り豊かなソースができあがります。
砂糖を多めにしてアイスクリームと合わせたり、バルサミコ酢を多めにして、ステーキソースに使ったりと、多岐にわたってアレンジ可能です。
また、シンプルな野菜サラダにイチゴを加えると、春らしく、スタイリッシュなサラダになります。
この季節ならではですので、お試しくださいね。
このようにイチゴといっても、品種や特長を確認したり、料理に使用するとより一層楽しめるかと思います。
また、栄養成分としては、ビタミンCが柑橘よりも豊富で、葉酸、アントシアニンも豊富です。
現代病とも言われる眼精疲労の予防にも期待されます。
ぜひ、旬の味覚をお楽しみくださいね。