こんにちは!執筆スタッフの橋本です。
12月に入り、寒さも本格化、今年も残すところあとわずか!ですね。
秋はイベントが多く、各地で食やスポーツ、観光のイベントが満載でした。
皆さんはどこか行かれましたか?
私もいくつかのイベントに参加し、秋を満喫してきましたが、今回はその中の一つ『糀エヴァンジェリスト』として所属する日本糀協会のイベント、足立醸造株式会社さんの蔵見学をご紹介しようと思います。
日本糀協会の資格には『醤油エヴァンジェリスト』
【正しい知識を身につけたくさんの人にしょうゆの素晴らしさについて伝えられる伝道師】
があり、私もこの資格を持っています。
沢山ある日本の伝統調味料の製造工程には麹が使われています。
醤油ももちろんその一つ
醤油は大豆と小麦を原料に、麹や酵母、乳酸菌の発酵により作られていて発酵が進むにつれてアミノ酸が増えて旨味が増し、さらにぶどう糖の甘味、乳酸の酸味、ペプチド類の苦みが一緒になって独特の美味しさと風味を醸し出している調味料です。
まさに味覚の集大成!そんな醤油の魅力に魅せられて資格を取得しました。
この資格を取得するとしょうゆ基礎講座が開講できます。
この講座、座学で学んでいただいた後、最後に醤油の仕込み体験があります。
そこで仕込む醤油の原料を足立醸造株式会社さんから仕入れさせて頂けることになり、そのご縁で今回の蔵見学になりました。
蔵見学はそんな私の様な協会の『醤油エヴァンジェリスト』と一般の方々。
最初に工場長の足立裕さんより醤油と会社概要についてのセミナー
先ず驚いたのは醤油メーカーの数の減少
昭和30年には3000もあった醤油メーカーは平静25年には1330にまで減少しているとのこと、
そしてそのシェアは上位5社が約6割を占めていること。
醤油の生産量が2位の兵庫県に住んでいるからか、道の駅や地域農産品販売所、JAの出張販売所などに行くといろいろなメーカーの醤油を見かけるので、もっと沢山の小さなメーカーさんのシェアが高いのかと思っていました。
次に、醤油の材料や製造工程は学生時代に習い、知っていたし、エヴァンジェリスト取得の時に更に復習しましたが、種類で甘醤油があるのは知りませんでした。
九州の方の醤油は甘い、と聞いたことがありますが、その甘醤油は九州だけでないということも!
そして足立醸造株式会社さんについて。
兵庫県奥播州で130年以上の歴史があり、味噌や醤油、その加工品を製造、販売されています。
こだわりは
「国産、有機原料を使用した製品づくり」
「完全自社製造」
「創業当時より受け継がれている吉野杉の木樽での熟成」
です。
原料の産地には毎年出向き、農家さんと顔を合わせ、最近では少なくなった大手では難しい完全自社製造、そして何より説明に熱が入っていたのが木樽での熟成で日本でも数少なく、50年後にはこの木樽がなくなってしまう!
ということで樽の存続のプロジェクトのも参加していらっしゃるとのこと!
セミナーでも十分勉強になりましたが、いよいよ蔵見学!
以前、大手メーカーのしょうゆ工場見学に行ったことがありますが、ここまで真近で機械や製造工程を体験できたのは初めて!
機械はとってもきれいに清掃されています。
「僕らの仕事は半分仕込み、半分清掃だと思っています」
と足立さんが言っていらっしゃったのも印象的です。
大きなタンクも印象的でしたがやっぱりこの木樽!が一番印象に残っています。
階段を上って行った先には沢山の熟成中の醤油たち。
発酵の段階ごとに上から見ることができ、工場長の勧めで実際にかきまぜさせてももらえました。
夏の発酵が一番盛りの時はマフィンの様に膨れ上がり、菌が発酵している様子が分かるそうです。
階段を下りて進むと立ち並ぶ樽たち。その外側には沢山の付着物。歴史を感じます。
ミルフィーユ状の醤油を絞る機会。搾りかすや一番搾り(火入れなし、ぽたぽたとたれ落ちたそのままの醤油)を味見させて頂きました。
一連の蔵見学が終わり、最後に工場長からのお言葉はセミナーの最後にもあったこちら
私も食のお話をするとき、先ずは調味料から変えてみませんか? とお伝えしています。
食材を一つ一つ変えるのはなかなか大変ですが、調味料一つ変えるだけでも料理の味はもちろん、調理する私たちの心まで変えてくれます。
こんな足立醸造株式会社さんの様なこだわりのお醤油を使ったお料理は言うまでもなく!
木樽、健さん原材料、有機原材料、天然醸造、無添加、こだわりを継続していくにはそれはそれは大変なご苦労があることはひしひしと伝わりました。
でもその苦労を挑戦をとらえ、
「全ての制約はクリエイティブを燃やす!足りなさを武器に換える!」
という信念が足立醸造株式会社の醤油ファンを捉えるのだろうと感じました。
この経験を生かして沢山の方にしょうゆ基礎講座開講していこうと強く思った一日となりました。
しょうゆ基礎講座の詳細はこちら 日本糀協会 学ぶと醤油を見る目が変わってきます!
簡単レシピ
市販を購入しなくても自宅で簡単に作れるなめたけレシピのご紹介~
手作りなめたけ
【材料】
★ えのき・・・1パック(約200g)
★ 醤油糀・・・大さじ2
★ みりん・・・大さじ2
★ 酒・・・ 大さじ2
【作り方】
- えのきは長さ1/3にカットしてフライパンに入れる
- ”1”に調味料を全て加えて混ぜ合わせ、20分~30分おき、蓋をして弱火で蒸し煮にする。
- 3分くらいしてえのきから水分が出てきたら全体を混ぜ合わせ、しんなりしたらできあがり
お好みでベーコンを入れても美味しいです♪
入れる場合は1センチ幅にカットして”2”の時に一緒に混ぜ合わせます。
そのままご飯にのせて食べたり、卵焼きに入れたり、鶏ミンチに入れてつくねにすると他に味付けなくてもそのまま美味しく食べれます!
以前の糀コラムはこちら
糀コラム ~その11~
糀コラム ~その10~
糀コラム ~その9~
糀コラム ~その8~
糀コラム ~その7~
糀コラム ~その6~
糀コラム ~その5~
糀コラム ~その4~
糀コラム ~その3~
糀コラム ~その2~
糀コラム ~その1~