はじめまして、執筆担当スタッフ「いただきますプランニング」の山口香代子です。
栄養士として10年間にわたりさまざまな現場で働いた経験を活かし、フリーの栄養士として活動しております。
現在、レストランのメニュー提案や、料理教室、専門学校の講師、食育講演会、企業の商品開発、食物アレルギー研修、衛生指導などを担当しております。
今は、現場を離れておりますが、保育園勤務時代、取り組んだ数々の「食育」が懐かしく思い出されます。
これからは、少し離れた立場から広く「食育」を考え、皆さんにお伝えしていきたいと考えています。
さて、「和食」が、2013年12月にユネスコ無形文化遺産に登録されました。
今回は「和食」に欠かすことのできない「だし」をテーマにお話をしたいと思います。
私が保育園栄養士として献立作成する上での「こだわり」は「美味しいだし」を毎日とるというものでした。
給食の献立が「和食」ばかり、だからではありません。
それ以外の「中華」や「洋風」の時でも「だし」は欠かすことのできないものでした。
給食が美味しくなるだけではなく、薄味でも旨みが感じられるため調味料の使用を減らすことができ「減塩」につながるからです。
手軽な顆粒出汁も悪くはないのですが、意外と簡単に出汁ってとれるのです。
さっそく、おすすめの美味しいだしのとり方とコツをお教えします。
旨みたっぷりの(合わせだし)のとり方
材料
1リットルのだしを作るには
- かつおぶし 20~30g
- 昆布 15~20cm
- 水 1リットル
作り方
- 水に昆布をいれて1時間~1晩おく
- 水につけた昆布を弱火で加熱
- 沸騰直前に昆布を取り出す
- かつおぶしを加える
- 10~15秒わかして火を止める
- 2~3分かつおぶしをおいて取り出す
慣れれば意外と簡単。ぜひ、1度挑戦してみてください。
最近は、さまざまなかたちで、和食の「だし」が見直されています。
東京では、美味しいだしを味わいつくすお店がオープンしましたね。かつおぶし専門店「にんべん」が手がけるお店、「日本橋だし場はなれ」です。
私も、オープン当初に行って「だし料理」を食べてきました。
大きなお椀に、たっぷりの具だくさんの汁物を中心とした定食です。
日本古来からある「和食」だしを大切にし、主役とした料理に、新しさを感じた事を覚えています。
昨年、私は、泉北ニュータウン(せんぼくニュータウン 大阪府堺市、和泉市)まちびらき50周年の市民委員に選出していただき、大阪ガス株式会社が以前から取り組まれている、食育「和食だし体験講座」を担当させていただきました。
大阪府堺市の地元の食材を使用し、地産地消と美味しいだしを味わっていただく講座となりました。
だしがらの、昆布やかつおも無駄せず、食べつくす工夫を提案した講座でもあり、終了後、だしの美味しさに感動した、「だし」を家庭でも取ってみようと思ったという声をきくことができて、とても嬉しく思いました。
今後も、そんな食育の小さな「きっかけ」作りに取り組んでいきたいと思っています。
次回より、さまざまな現場で役立つ食育や献立など、どんどん紹介していきたいと思っております。
【参考・引用文献】
大阪ガスの食育 和食の魅力おいしいだしを味わってみよう!
日本橋だし場はなれ
高橋書店 からだにおいしい魚の便利帳