こんにちは、東京人材事業部 加藤です。
初夏を通り越して夏日になっておりますが、みなさんはいかがお過ごしでしょうか。
私が数回にわたって書いております特定保健指導のスキルについてのブログのネタもそろそろかぶり始めておりますが、まあ、そこは気にせずに参りましょう。
昨年9月のブログでは初回面接の心得として『専門知識のあるホステス』をおススメした私が次におススメしたいことは、
『リハーサルを重ねよう』
ということです。
テレビの番組はバラエティ、歌、ドラマ、ニュース……ほぼすべてでリハーサルが行われます。
時間通りに番組を進行できるか出演者の動き方やセリフを確認し、通してみて違和感があれば修正したり、編集するためですね。
さて、ここで本題。
皆さんは、これまで特定保健指導や栄養指導の講座やセミナーに参加したことはありますか?
受けてみようと思って情報を確認したことがあるだけでもかまいません。
これらの講座やセミナーの多くはロールプレイングが組み込まれています。
弊社で開催している
にも基礎的な項目を説明し終わった後、総集編のような形でかなりの時間をとっています。
それは『特定保健指導』という健康情報番組を割り当てられた時間内できれいに完結させるために行うリハーサルのようなものだと言えるからだと思います。
でもここで気をつけてほしいのは、講座内のロールプレイング(リハーサル)で満足しないでほしいということです。
講座の場合は時間の制限もあるので、あらかじめ
『やる気のある、くせの少ない対象者を演じてくださいね』
と講師の方がお願いすることもありますし、参加者さんだってお互い様ということで空気を読んで優しい素直な対象者を演じるはずです。
でも実際の指導の現場は出たとこ勝負、相手がどんな方なのかは健診結果と簡単な問診票でしかわかりません。
お越しになる対象者の中には
- 複数年にわたって受けていても変わってないかもしれない方
- その日機嫌が悪いかもしれない方
- 査定に響くと思いつつしぶしぶ来たかもしれない方
- この制度に一言文句をいうために来たかもしれない方
- 何か重度な疾患を持っているかもしれない方
皆さんがロールプレイングで体験したような素直でやる気に満ちている方ばかりがお越しになるとは限らないのです。
けれど、そのお仕事を引き受け、報酬をいただく以上、あなたは対象者を選べません。
来た人には対応しなければいけないのです。
逆をいえば対象者としてお越しになる方だって指導員を選べません。
せっかく一緒に『特定保健指導』という健康情報番組を作るのなら、出演者同士、お互い楽しくてためになる番組を作りないじゃないですか。
だからこそ、様々なケースを想定してしっかりロールプレイング(リハーサル)をしてほしいのです。
通勤の電車の中でもいい、ご家族の誰かにこんな人を演じてほしいと頼んでもいい。時間を作ってとにかく想像できうる限りでいろんな対象者を自分の中に生み出し、その人に対して特定保健指導をロールプレイング(リハーサル)してみてください。
私は仕事がら、フリーやダブルワークで特定保健指導や健康セミナーに携わっているスタッフさんと接する機会が多いですが、その多くの方が対象者にアプローチするいくつもの引き出しを持っているし、増やすことに貪欲です。
もちろん私も自分で保健指導や健康セミナーの講師をする機会があるので、いつも脳内でロールプレイングを行っています。
電車でたまたま前に座っておられる方に勝手に人格をつけてみたりして、
ああ言われたらこう返してみよう
この人はこういうことをいいそうだな
ならこうしよう……。
そうすると一つの項目について説明するのにも様々なアプローチの仕方の引き出しができてきます。それは何よりも自分の財産になると私は思います。
たとえ、伝える情報はほぼ一緒でも、伝え方によって受け入れ側の心象ややる気はかなり異なるのですから。