こんにちは!Dietitian job運営会社、東洋システムサイエンスの管理栄養士 増田です。
先日、株式会社ニッコクトラストにて開催された料理コンクールに、グループ会社の来賓として参加させていただき、見学と試食をして参りました。
給食委託運営会社として全国各地の営業店で日々お客様にお食事を提供しているニッコクトラストでは、社内イベントの一環で毎年料理コンクールを開催しています。
この料理コンクールは、社員の方々の創意工夫と調理技術力を発揮する場でもあり、ニッコクグループを元気づけるためのプロジェクトとして行われています。
11回目の開催となった今年のテーマは「シン・豚カツ選手権」。その決勝審査の様子をご紹介します。
(昨年の「手作りハンバーグ選手権」の様子はこちらから♪)
【シン・豚カツ選手権】
定番メニューである「豚カツ」をテーマに各営業店から参加者を募集し、書類審査による一次審査を経て、激戦を勝ち進んだ4チームによる決勝審査が行われます。
昨年同様、選手権のチェックポイントは
•料理名がわかりやすく、内容がよく理解できる
•工夫とアイディアがある
•栄養面で工夫がある
•プレゼンの内容
•何よりおいしい!
上記を踏まえ、総合評価として1チームに投票をします。
味を競うだけではなく、調理を行う上での衛生面も厳しく審査の対象となり、審査員を前にしてプレゼンテーションも実施されます。
今回は「プレゼンの制限時間オーバーによる減点」という新たなルールが加わってより緊張感が増していたようにも感じましたが、各チーム自分たちの作品の魅力をアピールするため、プレゼンの内容にも力が入っており見応えがありました。
なんと今回は、フェンシングの松本龍選手が特別ゲストとして登場し、松本選手が選ぶ「松本賞」という特別賞も設けられました。(※ニッコクトラストと松本選手はスポンサー契約を結んでおり、海外での転戦を行う松本選手の食事面でのサポートも行っております!)
さらに、「豚カツをこよなく愛す」とされる日本国民食株式会社の富塚社長が選ぶ「富塚社長賞」も加わり、審査基準がさらにバラエティに富んだものとなっていました。
【決勝審査に進んだ4チームの作品】
個人的にも興味深い点がたくさんありましたので、一つずつご紹介します。
エントリーNo.1
「シン・ナゴヤカツ 手羽先風ソースと北京Boo」
こちらのチームは、名古屋の手羽先と北京ダックの風味を融合させた創作豚カツとなっていました。
特徴的なのは、衣にパン粉を使用せず、おからパウダーと春巻きの皮を用いた点です。
これにより、カロリーが抑えられ、血糖値の上昇を緩やかにする効果も期待できるというヘルシーな工夫がされています。
さらに、豚肉を塩麴で柔らかく仕上げ、発酵食品による健康効果もアピールしていました。
(写真左側が北京Boo、右側が手羽先風ヒレカツ)
(食べた感想)
手羽先風ヒレカツは、衣につけた甘辛ソースが食欲をそそる味で美味しかったです!
焼鳥のたれ・おろし生姜・ガーリックペースト・ブラックペッパーを合わせて簡単に作れるソースということで、家庭でも真似してみたいと感じました。
北京Booは、本当に北京ダックを食べているかのような味わいと食感で驚きました。
春巻きの皮のパリッと感と、甘辛味噌のハーモニーがとても良かったです!
エントリーNo.2
「ウマいも(芋)んをギュっとカツカレー」
こちらの作品は、豚カツの中にホクホクの芋ととろけるチーズを巻き込んだユニークな一品となっています。
付け合わせの野菜を時期に応じて旬の野菜に変えることで、バランスの取れた料理として提供できるのは嬉しいポイントだと感じました。
彩りも綺麗ですね。
(食べた感想)
豚カツとカレーの組み合わせは鉄板とも言える組み合わせですが、チーズとじゃがいもを巻き込んだカツは斬新でしたし、食べ応えも満点で美味しかったです。
試食のタイミングでは出来立てのものではなかったため、とろ~っととろけたチーズに出会えなかった点は残念でした。
エントリーNo.3
「新感覚!クロレラinお好み焼き!?カツ」
こちらの作品は、お好み焼きの要素を取り入れた新感覚の豚カツです。
紅生姜や桜エビ、天かすを挟んだ豚ロース肉を揚げることで、ボリュームと食感がアップしています。
注目すべき点は、栄養価が高いクロレラパウダーを使用している点です!
クロレラは良質なタンパク質やビタミンが豊富で、栄養面でみてもとっても優秀な食材です。
また、減塩対策として、ソースを別添えにする工夫も施されており、健康的な食事提供を意識した一品となっていました。
(食べた感想)
まず、盛り付けられた豚カツの彩りに目を惹きました!
豚カツとお好み焼きの掛け合わせは、まさに新感覚でやみつきになる味でした。
クロレラは、見た目でしっかりと緑色の存在感を発揮していましたが、味は主張しすぎることなく控えめで絶妙なバランスでした。
紅ショウガ・桜エビ・天かす・かつおぶしが加わって、子どもから大人までみんなが大好きになる味だと思います。
エントリーNo.4
「サクっとヒレ活!あなたの推しはどの衣?」
最後の作品は、3種類の異なる衣を使った豚カツを提供することで、食べる人に「推し」の食感を見つけてもらうというコンセプトでした。
コーンフレーク、アーモンド、そうめんをそれぞれ衣に使用し、異なる風味と食感を楽しむことができます。
ヒレ肉を使用することで脂質を抑え、さらにキャベツを添えて胃もたれの防止効果を狙った点も栄養面で評価できるポイントだと感じました。
豚カツに下味をつけることでソースをかけなくても美味しく食べられるように工夫されています。
(写真左から、①コーンフレーク×レモンペッパー ②アーモンド×ケイジャン ③そうめん×塩麴)
(食べた感想)
こちらのチームは何といっても、流行りの推し活とヒレカツをかけたネーミングが素敵だと感じました。
プレゼンの内容も凝っていて、三種類の豚カツにアイドルのようなキャラクターを当てはめていた点も面白かったです!
三種類のヒレカツはどれも美味しく、味のバリエーションが楽しめました。ちなみに、私の推しは“コーンフレークとレモンペッパー”の組み合わせでした!
【結果発表】
どの作品も独創性と栄養バランスを兼ね備えた力作となり、審査員の方々にとっても甲乙つけるのは難しかったと思います。そして今回、見事優勝を勝ち取ったのは…
エントリーNo.3「新感覚!クロレラinお好み焼き!?カツ」でした!!
クロレラの活用による栄養価の向上と、誰もが楽しめる新しい豚カツのスタイルが高く評価されたのではないでしょうか。
ちなみに、気になる松本賞は「シン・ナゴヤカツ手羽先風ソースと北京Boo」、富塚社長賞は「サクっとヒレ活!あなたの推しはどの衣?」という結果となりました!
【感想】
料理コンクールでは、単なる料理の美味しさだけでなく、健康への配慮や栄養価の高さも審査基準に含まれており、栄養士としても多くの学びがありました。
優勝を目指して競い合った参加者の皆さんの表情も真剣で、ここまでたくさんの努力と準備を重ねてきたことが気迫となって伝わってきました。
優勝したチームをはじめ参加したチームの皆さん全員が、サポートをしてくれた周りの方々への感謝の気持ちを述べられていたのも印象的で、チームワークの大切さを改めて感じさせてくれるコンクールでした。
来年の開催も楽しみです!